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NO.4 総冠式バンドブレーキの誕生とメーカーへの転身〜バンドブレーキの誕生と変遷物語

NO.4 総冠式バンドブレーキの誕生とメーカーへの転身〜バンドブレーキの誕生と変遷物語

雨による制動力低下と錆の原因はリムブレーキであるがゆえの問題だから、
これを解決するためには制動システムの発想の転換を行わなければならない、
と創業者、義之助は考えていた。

昭和初期のころ、自転車先進国イギリスから、
商品はもちろんのこと、自転車関連情報や資料もたくさん入ってきていた。

その資料の中の、バンドを引き絞ることで車輪を制動する仕組みを見た義之助は
「これだ!」と確信した。

じつはその仕組みが実際にどういうものだったのかはわかっていない。
資料は戦災で焼けてしまい、話として伝わっているだけだが、
その装置がバンドブレーキ開発のヒントになったことは間違いない。

資料にヒントを得た義之助は、
高級品にふさわしいブレーキの開発にとりかかり、
昭和3年(1928年)3月、
制動部分が覆われた形のバンドブレーキ開発に成功し、防水の構造で特許を取得した。
従来のブレーキは制動部分が露出していたのに対し、制動部全体にカバーを被せる形をとってこれを「総冠式」と称した。

制動部分を車輪中央に位置させ、可動部分のドラムとライニングをカバーで覆ってしまえば、雨天時の制動力低下もリムが擦られてできる錆の問題も一挙に解決することができたが、
開発の障害となったのは、防水には都合の良いカバーは放熱性が悪いことと、キーッという甲高い音鳴りだった。

問題を解決するために、ライニング研究を開始した。
熱で切れたり、変形したりしない素材を探し求め、
試行錯誤の末、現在では使用できないが耐熱性の良い石綿にたどりついた。
石綿の繊維を編んで固めたライニングが誕生した。

バンドブレーキ開発後、
唐沢商店は完成車の製造販売をやめて、
ブレーキ専業メーカー「唐沢製作所」へと転身した。

つづく

(参考 唐沢製作所各取材記事)


バンドブレーキの誕生と変遷物語 目次

  1. はじめに…〜プロローグ
  2. 自転車の歴史〜自転車は超高級品
  3. バンドブレーキ誕生のきっかけ
  4. 総冠式バンドブレーキの誕生とメーカーへの転身
  5. バンドブレーキ問題点解決とサーボブレーキ誕生
  6. 中国展開とブランドの確率(2020.12.1頃アップ予定)
  7. 現代とこれから〜エピローグ(2020.12.15アップ予定)

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